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階段の照明は階上と階下にそれぞれあって、階段か折れ曲がっている場合はさらに踊り場にも照明が欲しい。こういう照明方法は贅沢に思われるかも知れないが、階上と階下に三路スイッチを設けてどちらからでも自由に点滅できるようにし、常夜灯が必要な場合は別に小さな照明を設置しておけば、点灯するのは昇り降りの時だけだから、光熱費にはさほどの影響はなく、階段の快適さは多少の費用を償ってあまりある。こうして階段が明るくなれば、壁に絵画や写真の額を掛けたり、踊り場に小さな棚やニッチ(壁をえぐりこんだ部分=壁栽)を設けて花を飾ることもできる。

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もっとも、住宅の設計者が考えるのは階段の照明を明るくしたりニッチをつくったりすることまでで、階段の空間をどのように楽しくするかは住み手の演出にかかっている。ぼくの手掛けた家の1つで、その家の夫人の発案によってさまざまな草花の精密画の小さな額を階段の勾配に沿って点々と掛け並べて楽しい雰囲気をつくった例があるが、こういう成功した演出を見るのは設計者として実に嬉しいものだ。また階段の壁面は2階の天井まで続いていて高いから、その広がりを上手に利用すると、家の他の部分では飾りようのない大きな絵を掛けることもできる。

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